インターネットなどで、Webデザイナーについて調べていると「Webデザイナーはやめとけ」という文章を目にしますよね。
Webデザイナーになろうか悩んでいる時に、「やめろ」などの否定的な言葉を見ると不安に思ってしまうのではないでしょうか。
本記事では「Webデザイナーはやめとけ」と言われる理由について解説していくとともに、Webデザイナーになるメリットや方法についても解説していきます。
Webデザイナーを目指すか迷っている人は参考にしてみてください。
「Webデザイナーはやめとけ」と言われる5つの理由
Webデザイナーにも働く上でのデメリットは確かに存在します。
「Webデザイナーはやめとけ」と言われる理由としては、Webデザイナーに対して抱いているマイナスイメージが大きいです。
例えば、「Webデザイナーは収入が少ない」や「残業が多い」と思われている方もいるのではないでしょうか。
「Webデザイナーはやめとけ」と言われる理由を、以下に5つ挙げましたので解説していきます。
- 収入が少ない
- 残業が多いなど就業時間が長い
- 知識のブラッシュアップが必要
- クライアントに振り回される
- 自分の思い通りのデザインができない
収入が少ない
「Webデザイナーやめとけ」と言われる理由の一つとして、収入が少ないと思われていることが挙げられます。
全職種 | Webデザイナー | Webマーケター | Webディレクター | システムエンジニア | ソフトウエア開発 | |
平均年収 | 456万円 | 509.3万円 | 645.5万円 | 554.1万円 | 557.6万円 | 557.6万円 |
(厚生労働省 職業情報提供サイト、国税庁 平均給与より)
Webデザイナーの収入は、全職種の中では決して低くはありませんが、Web業界の職種の中では年収が低いと言えるでしょう。
特に、20〜24歳は329.16万円、25〜29歳は397.54万円と若い世代での年収は低いです。(厚生労働省 職業情報提供サイトより)
しかし、スキルや知識を高めると、より高収入に繋げられます。
フリーランスや副業としても働きやすく、収入源の多様化も可能です。
残業が多いなど就業時間が長い
残業が多いなど就業時間が長いと思われていることも、「Webデザイナーやめとけ」と言われる理由です。
残業が多くなるのは、以下のような原因が考えられます。
- 納期や修正対応に追われる
- 何個も並行して仕事を抱えている
- 勉強しながら、業務をこなす必要がある
しかし、働き方改革による時間外労働の上限規制に伴い、以前と比較すると残業時間は短くなっています。
残業時間や就業時間が長くなるかどうかは、勤めている企業によるところが大きいです。
知識のブラッシュアップが必要
Webデザイナーになってからも継続して知識を積み上げる必要があることも、「Webデザイナーはやめとけ」と言われる理由です。
Webデザイナーになったら、そこで勉強が終わるわけではありません。
様々な変化に対応するために、継続して勉強し、知識をブラッシュアップする必要があります。
- 新しいデザインの動向
- 新しいデザインツールの仕様変更
- クライアントの多様な要求
Webデザインは、特にトレンドの移り変わりが激しい業界です。
新しいデザインの動向に常に気を配り、最新のトレンドに対応しなければなりません。
また、Web業界では常に新しい技術が生み出されています。
Webデザイナーが使用するデザインツールも新しいデザインツールがでたり、既存のデザインツールの仕様変更が度々されるでしょう。
デザインツールの進化にもWebデザイナーは対応しなくてはいけません。
さらに、クライアントからの要求も多種多様です。
クライアントからの要求に応えるためにも、Webデザイナーは知識をブラッシュアップしながら仕事をする必要があります。
クライアントに振り回される
「Webデザイナーやめとけ」と言われるのは、クライアントから振り回されるというイメージも理由の一つでしょう。
Webデザイナーは、クライアントから仕事を受注して、仕事をするケースが多いです。
クライアントからの依頼をこなすために、場合によっては以下のような無理な要望に対応しなくてはいけない時があります。
- 短い納期
- 無理な仕様
- 急な仕様変更
- 修正指示への対応
クライアントに振りまわされる原因は、クライアントがWebデザインに精通していないためです。
クライアントは何が技術的に可能で、どのくらいの時間で仕事ができるかを理解できていない場合が多いです。
そのため、そもそも極端に短い納期や無理な仕様での依頼をしているという自覚がありません。
途中での仕様変更や抽象的な修正指示に関しても、クライアントがWebデザインへの知識が乏しく、明確なビジョンや具体的なイメージを持たないのが原因です。
クライアントに振り回されないようにするためにも、仕事の初期段階や途中でしっかりとコミュニケーションをとり、依頼や要求を明確にする必要があります。
自分の思い通りのデザインができない
Webデザイナーは、自分の納得がいくデザインをすれば良いわけではありません。
むしろ、自分の思い通りのデザインができないケースがほとんどでしょう。
Webデザイナーが仕事に取り組む際には、デザインする上での制約が多いからです。
デザインする上での制約には以下のようなものがあります。
- クライアントの希望
- 予算の制約
- 限られた納期
Webデザイナーと聞くと、自分の理想とするデザインを表現できると思われる方も多いでしょう。
しかし、実際には予算や納期などの制約の中で、クライアントの希望に沿ったデザインが求められます。
「Webデザイナーはやめとけ」という意見に負けない魅力とは
確かにWebデザイナーには、「やめとけ」と言われるようなデメリットがあるのも事実です。
しかし、「やめとけ」という声に負けないくらいのメリットも存在します。
Webデザイナーは最初のうちは給料が低いかもしれませんが、将来性があり自分の努力次第で大きな収入が見込める仕事です。
また、自分の生活スタイルに合った働き方が模索しやすい職種とも言えるでしょう。
Webデザイナーには、以下のような4つの魅力があります。
- 将来性が高い
- 様々なキャリアパスが描ける
- 場所や時間にとらわれずに仕事ができる
- フリーランスで働きやすい
将来性が高い
Webデザイナーは将来性が高い仕事です。
現代社会においてインターネットは、多くの人が購入したり、サービスを利用したりするために不可欠なものと言えるでしょう。
Webサイトが収益に直結するため、インターネットに莫大な広告費が支払われています。
令和5年のインターネット広告費は、総広告費の45.5%に当たる、3兆3,330億円にものぼります。(電通 2023年 日本の広告費より)
Webサイトで収益を上げるためには以下のような要素が必要です。
- ユーザーに対する理解
- サイト戦略
- ユーザーの利便性
- 購買やサービス利用への意欲の促進
Webサイトからの収益を伸ばすためには、Webデザイナーの専門知識が不可欠です。
集客やユーザーの行動に繋げられるWebデザイナーは、将来的にも希少性が高いと言えます。
様々なキャリアパスを描ける
Webデザイナーからのキャリアパスは、多岐にわたります。
デザインスキルを活かしたキャリアパスは豊富です。
- フロントエンジニア
- UI/UXデザイナー
- Webディレクター
- Webプロデューサー
- アートディレクター
Webデザイナーとしての経験を活かせる技術職としては、フロントエンジニアやUI/UXデザイナーがあります。
また、WebディレクターやWebプロデューサー、アートディレクターといったWebデザイナーの上流職にも転身が可能です。
Webデザイナーを足がかりに、自分の努力次第で様々なキャリアパスを描ける可能性があるのは、大きな魅力と言えるでしょう。
場所や時間にとらわれずに仕事ができる
Webデザイナーは、比較的時間や場所にとらわれずに仕事ができます。
なぜなら、Webデザイナーの仕事はパソコンとインターネット環境さえあればできるからです。
場所や時間にとらわれず働くと、以下のようなメリットがあります。
- 仕事プラベートのバランスが取りやすい
- 通勤時間が削減できる
- 自分が最も集中できる時間や場所で働ける
- 地理的な制限なく就業先が選べる
時間や場所にとらわれずに仕事ができるのは、家庭を持っている人や、プライベートを充実させたい人には大きな利点となります。
また、Webデザイナーはリモートワークが比較的多い職業です。
場所や時間にとらわれず、柔軟な働き方ができるのは、Webデザイナーの大きな魅力と言えるでしょう。
フリーランスで働きやすい
Webデザイナーはフリーランスとして働きやすい職業です。
フリーランスとは、特定の企業や組織に所属せずに、独立して個人として働く人を指します。
Webデザイナーがフリーランスとして働きやすい理由は以下の通りです。
- パソコンとインターネット環境さえあれば可能
- プロジェクト単位で仕事が行われる
- 仕事の需要が高い
フリーランスで独立する以外にも、副業としてフリーランスで働くという選択肢もあります。
Webデザイナーは、自分の希望に応じて柔軟に働ける職業だといえるでしょう。
Webデザイナーに向いている人の特徴
Webデザイナーにも、向いている人と向いていない人がいるのは事実です。
Webデザイナーは華やかなイメージを持たれがちですが、地味な作業を淡々とこなさなくてはいけません。
また、クライアントや他職種との連携が求められる仕事になります。
Webデザイナーに向いている人の特徴を3つ紹介するので、職業選択の参考にしてみてください。
地道な作業をコツコツ続けられる人
Webデザイナーには、地道な作業をコツコツと続けられるような、根気のある人が向いています。
Webデザイナーと聞くと、華やかな仕事を思い描く人もいるのではないでしょうか。
しかし、Webデザイナーは地道な作業を多くこなさなくてはいけません。
- フォントや行間の細かな調整
- ページの表示速度のチェック
- 画像サイズや色などの微調整
Webデザイナーは案件の度に、コツコツと地道な作業を繰り返す必要があります。
地道な作業が苦手で、根気のない人はWebデザイナーには向いていません。
Webデザイナーには、細かなところまで手を抜かず、こだわりを持ってものを作れる人が向いています。
新しいことを学ぶのが好きな人
新しいことを学ぶのが好きな人は、Webデザイナーに向いていると言えます。
Webデザイナーには、新しいことを積極的に学ぼうとする、探究心や向上心が必要です。
デザインの移り変わりはとても早く、Webデザイナーには最新のトレンドに対応しなくてはなりません。
また、Web業界は技術の発展も著しく、次から次へと新しい技術が生み出されるでしょう。
Webデザイナーが使用するソフトウェアやデザインツールにおいても、新しいソフトやツールがでたり、仕様の変更が行われたりします。
デザインのトレンドの変化やソフトウエアやデザインツールの発展にいち早く対応するため、情報を常に収集するとともに、学習し続ける必要があるでしょう。
変化に疎い人や変化に対応できない人、変化に対応するための学習を疎かにする人は、Webデザイナーには向いていません。
探究心や向上心を持って積極的に学び、周りの変化にいち早く対応できる人こそが、Webデザイナーに向いている人と言えるでしょう。
コミュニケーションが得意な人
コミュニケーションが得意な人も、Webデザイナーに向いていると言えます。
Webデザイナーにはコミュニケーション能力が求められます。
Webデザイナーはクライアントから仕事を受けるケースが多いです。
クライアント要望などを適切に理解するためには、クライアントとコミュニケーションをとる必要があります。
また、Webデザイナーは自分だけで完結する仕事ではありません。
以下のような専門家との連携が求められます。
- フロントエンジニアやバックエンジニア
- Webライター
- Webディレクター
- グラフィックデザイナー
- UI/UXデザイナー
他業種の専門家と円滑なコミュニケーションをしなければ、効率よく仕事をするのは困難です。
クライアントや他業種の専門家と、良好なコミュニケーションができる能力がないとWebデザイナーの仕事は成り立ちません。
立場の違う人と良好なコミュニケーションができる人が、Webデザイナーに向いていると言えます。
Webデザイナーになる方法
実際にWebデザイナーになろうと思ったら、多くのスキルを身につける必要があります。
また、Webデザイナーとしての就職先も把握しなくてはいけません。
ここでは実際にWebデザイナーに必要なスキルや勉強法、主な就職先について解説します。
Webデザイナーに必要なスキル
Webデザイナーとして活躍するためのスキルは多岐にわたります。
具体的に、Webデザイナーに必要なスキルは以下の通りです。
- 基本的なデザインの原則
- デザインツールを使うスキル
- HTMLやCSSといったコーディン言語
Webデザイナーにはデザインの原則の理解はもちろんのこと、様々なスキルが求められます。
デザインをビジュアル化するためにも、illustratorやphotoshopなどのデザインツールを使いこなさなければなりません。
また、HTMLやCSSといったコーディング言語を理解し、コーディングできる能力も身につけるべきです。
Webデザイナーにはコーディングを行わない人もいますが、コーディングを理解していないと、コーディングをイメージしながら実装しやすいようにデザインできません。
Webデザイナーになるための勉強方法
Webデザイナーになるための勉強法としては、独学とスクールに通うという2つの選択肢があります。
メリット | デメリット | |
独学 |
|
|
スクールに通う |
|
|
独学のメリットは圧倒的なコストの安さです。
また、自分のペースで学習できるため、仕事がある方や子育てなど時間の制約がある人には向いています。
しかし、スクールに通うのと比較し、挫折しやすいのがデメリットでしょう。
また、分からないことがあっても、フィードバックやアドバイスは受けづらいです。
スクールに通うと教えてくれる講師やまとまったカリキュラムがあるため、分からないところを教えてもらいながら、効率的に学習できます。
スクールに通うにはある程度の金額を払う必要があるため、独学よりも挫折しにくいでしょう。
独学と比較すると、圧倒的にコストがかかることがデメリットです。
また、授業時間などが決まっている場合もあり、時間の制約があるのもデメリットと言えます。
Webデザイナーとしての主な就職先
Webデザイナーとして就職を考えた場合には、主に以下のような就職先があります。
Webデザイナーとしての就職先と、就職先の特徴が以下の通りです。
就職先 | 特徴 |
Web制作会社 |
|
Webサービス会社 |
|
広告代理店 |
|
一般企業 |
|
Webデザイナーとしての就職先を知ると、自分の将来のキャリアパスを描きやすくなります。
自分がWebデザイナーとして、どのようなキャリアパスを描きたいかをイメージして、自分に合った就職先を選択しましょう。
Webデザイナーには「やめとけ」という声に負けない魅力がある
インターネットなどで「Webデザイナーはやめとけ」というような言葉を目にするのは事実です。
しかし、Webデザイナーには「やめとけ」という声に負けない魅力があります。
Webデザイナーは将来性があり、自分の頑張り次第で大きく収入も伸ばせる仕事です。
時間や場所にとらわれないため、リモートワークやフリーランス、副業などのように柔軟な働き方もできます。
本記事を参考にして、Webデザイナーとしての大きな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。